MICS NEWS Vol.12 Number 7

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

”F−086.北海道大学、九州大学などは、生体内のカルシウムイオン濃度の測定に使える緑、青、赤の高感度な「センサーたんぱく質」を開発した。カルシウムイオンが関係している体内の様々な細胞の活動状態を調べられる。3色を使い分ければ複数の細胞の様子が同時にわかり、使い勝手がよい。
            【日経産業新聞 2011. 9.15朝刊 11面】“

”F−096.日本製紙(株)と栃木県農業試験場は、日本梨で挿し木苗の発根率を高める技術を開発した。日本梨の挿し木は「発根率が5%以下。ほとんど根が出ない」のが実態だったが、同社が開発した「光独立栄養培養技術」を活用し、主力品種の「幸水」「豊水」で60%以上に発根率を改善して実用化にめどをつけた。
         【日本農業新聞 2011. 9.23朝刊 14面】 
          【化学工業日報 2011. 9.26朝刊  9面】“

”F−097.兵庫県立農林水産技術総合センターは、飛ばないテントウムシを環境に優しい「生物農薬」としてアブラムシの駆除に用いる研究を進めている。ハウス栽培のイチゴについて、効果を確かめる試験を実施し、高い防除効果があることを明らかにした。飛ばないテントウムシは、農研機構近畿中国四国農業研究センターが、安定的に繁殖させる技術を開発した。
             【神戸新聞 2011. 9.24夕刊  9面】“

”F−102.サッポロビール(株)は、ビール醸造用オオムギの最重要病害である大麦縞萎縮病の5つあるすべての系統に耐性を示す品種「彩の星」の育成に成功した。育成に成功した彩の星は、抵抗性遺伝子のrym3と同5の2つを併せ持つ品種。
       【化学工業日報 2011. 9.26朝刊  9面】“

”G−001.山形大学大学院は、プラスチック発泡技術を応用した米粉100%のパンを作る技術を確立した。これまでは、ふっくらしたパンに仕上げるために小麦グルテンを加えていたが、熱を加えながら粉砕することで、グルテン不要の粘り気を持った米粉ができる粉砕器を開発した。
           【日本農業新聞 2011. 9.26朝刊 13面】“

”G−011.北海道立工業技術センターと東京工業大学は、ほとんど食用にしない海藻から、医療材料などに使われるプラスチック素材「ポリ乳酸」を生成する技術を共同開発した。「アオサ」や、養殖コンブの育成を阻害する「チガイソ」に、酵素と乳酸菌を加えて乳酸を生成、触媒を用いてポリ乳酸の化学合成に成功した。
          【東京新聞 2011.10. 3朝刊 22面】“

”G−013.トヨタ自動車(株)は、バイオ燃料をつくり出す酵母菌を独自に開発した。開発しているバイオ燃料は、ネピアグラスという熱帯の非食用植物を原料とする「セルロースエタノール」。このほど遺伝子組み換え技術を使った酵母菌を開発、原料の糖のうち87%をエタノールとして利用できるなど効率を高めた。
         【日本経済新聞 2011.10. 4朝刊 12面】 
          【化学工業日報 2011.10. 4朝刊  1面】 
          【日刊工業新聞 2011.10. 4朝刊 14面】  
           【産経新聞 2011.10. 4朝刊 11面】  
           【中日新聞 2011.10. 4朝刊  9面】“

”G−015.(社)日本草地畜産種子協会は、連年で堆肥を多投すれば、飼料用稲を乾物収量で10アール当たり2トン超を収穫できることを実証した。協会は家畜ふん尿の活用促進に役立ち、増収によるコスト低減効果が大きいと期待する。
         【日本農業新聞 2011.10. 4朝刊 14面】“

”G−024.キリンホールディングス(株)は、木くずなど植物バイオマス(生物資源)に含まれる糖の一種「キシロース」からバイオ樹脂原料の乳酸をつくる時に、生産効率を高められる新型酵母を開発した。糖から乳酸への変換効率を従来より5割以上高められるとともに、乳酸生産のために必要な発酵にかかる時間も3分の1以下に短縮できる。
           【日経産業新聞 2011. 9.29朝刊  2面】“

”G−025.富山県森林研究所は、竹を粉砕したおがくずを使って食用キノコの栽培に成功した。粉砕した竹と米ぬかをビニール袋に入れ屋外に半年間放置、菌床として使えるよう発酵させた。森林荒廃の原因となっている竹を有効利用し、県内でキノコの生産数増加につなげる。
             【富山新聞 2011.10. 4朝刊 27面】“

”G−028.(株)森永生科学研究所は、中部大学、カルビー(株)と共同で、食品中のアクリルアミド(AA)の酵素免疫測定(EIA)技術を開発した。製造した加工食品に含有される濃度が低下したのか否かを、工場などで多検体同時に簡単・低コストに測定できる。
           【化学工業日報 2011.10.12朝刊  9面】“

”G−038.熊本県立大学は、デコポンを樹木にならせたまま越冬させて3月下旬に収穫すると、最もおいしく食べられることを突き止めた。樹上で長期間熟成させることで、糖度のアップと減酸化で品質向上が期待でき、栽培されている「葉付きデコポン」の出荷にも弾みがつきそうだ。
           【日本農業新聞 2011.10.13朝刊 12面】“

”G−041.大阪府立大学は、セルロース系バイオマス分解酵素を大量生産する手法を開発した。セルロースの糖化能力に優れた種々の酵素を分泌する糸状菌において、それらの生産の発端となる新規転写因子を同定した。その発現を高めることで、さまざまな特性をもつセルロース分解酵素の生産量を同時に増加させることができる。
    【化学工業日報 2011.10.14朝刊  2面】“

”G−043.(株)プロテイン・エクスプレスと東京大学、北陸先端科学技術大学院大学は、抗原に結合すると光る抗体の作製に世界で初めて成功した。抗体を測定サンプルに混ぜ、強度蛍光を測定するだけでモルヒネやバイオマーカーたんぱく質などの各種分子を迅速に検出できる。
           【日刊工業新聞 2011.10. 7朝刊 19面】“





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