MICS NEWS Vol.12 Number 8

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

”G−057.宮城県農業・園芸総合研究所は、塩害に強い作物としてアスパラガスと綿花が有望であることを確認した。土壌の塩類集積濃度(EC)の値を2にして育てても、アスパラガスと綿花は枯れなかった。
           【日本農業新聞 2011.10.20朝刊 18面】“

”G−062.豊橋技術科学大学は、三重県水産研究所と共同で真珠の品質を光学的に見極める装置を開発した。真珠の表面下に生じる独特の色彩パターンを装置が見極めて選別する。人手だと1万粒の選別に2日間かかるが、装置を使うと約4時間ですむ。
    【日経産業新聞 2011.10.21朝刊  8面】“

”G−063.福岡県農業総合試験場は、トマトの促成栽培で4、5月に増える網入り果を減らすために、1、2月のハウス内の昼温を24度以上に保つと効果が高いことを確認した。試験では20度の設定で済んだ。暖房コストは高くなるが、被害果の数を4割減らせる。乱形果など他の低温障害果も減らせ、売り上げや品質を向上できる。
 【日本農業新聞 2011.10.21朝刊 14面】“

”G−065.浜松メトリックス(株)は、豊橋技術科学大学や三重県水産研究所と連携し、真珠の品質計測装置を開発した。LED(発光ダイオード)光を当てた真珠の画像を解析し、これまで鑑定人が目視で判定してきた真珠層の状態や光沢感の良しあしを数値として出力するのが特徴。
             【静岡新聞 2011.10.21朝刊 27面】“

”G−066.神奈川県立海洋科学高校は、中国で高級食材として需要が高いナマコの種苗生産に、県内で初めて成功した。持続可能な資源管理への第一歩として期待されている。4月上旬から、ナマコの種苗生産試験に取り組み、産卵から稚ナマコまで育てることに成功した。
            【神奈川新聞 2011.10.21朝刊 21面】“

”G−067.和歌山県うめ研究所は、果皮や果肉の紅色が特徴の梅「露茜(つゆあかね)」を収穫後に追熟させて紅色を増やす技術について、特許出願した。年による紅色着色のむらをなくし、獣害回避にもつながるとして、期待される。露茜は梅とスモモの交雑種で、農研機構果樹研究所が開発し、今年品種登録された。 
          【紀伊民報 2011.10.22朝刊  1面】“

”H−012.新潟県農業総合研究所園芸研究センターは、梨の樹体に食塩水を散布すると落葉を早める効果があることを確認した。落葉後に行う剪定や輸出用穂木の採取を前倒しでき、作業分散に役立つ。光合成の期間を確保するため、10月下旬の散布が適切とみる。
           【日本農業新聞 2011.10.27朝刊 16面】“

”H−015.東京大学は、植物に発生する病気を簡易に判定する技術を開発した。病原菌の遺伝子を増幅する際に、一定温度で増幅させる手法を採用。従来のように、温度を上げたり下げたりする操作を繰り返す必要がないため、30分程度で診断を実施できる。植物栽培の現場で、病気の早期発見による感染拡大の防止が期待できる。
            【日経産業新聞 2011.10.27朝刊 11面】“

”H−024.岐阜大学は、ヨーグルトなどに含まれる「ビフィズス菌」の遺伝子を簡単に操作できる技術を開発した。培養温度で働きが変わるベクター(遺伝子の運び手)を新たに見つけた。これを活用し、ビフィズス菌の遺伝子を効率よく組み換えることができる。特定の遺伝子の働きが分かれば、胃腸を整える効果の高い食品の開発などに役立つとみている。
           【日経産業新聞 2011.10.31朝刊 11面】“

”H−033.広島県立畜産技術センターは、遊休地で放牧する牛の顎に咀嚼(そしゃく)センサーを取り付け、雑草をかむ時間の長さを調べれば、雑草が無くなるおよその時期を把握できることを突き止めた。別の遊休地に牛を移す時期を見極める有効な手法とみて、実用化を目指す。
           【日本農業新聞 2011.11. 3朝刊 14面】“

”H−037.島根県中山間地域研究センターは、耕作放棄地の拡大を防ぐために昨年度始めた、無償で貸し出した牛を放牧して草を取り除く事業について、農機などを使うより、コストが3分の1以下で済むとの試算結果をまとめた。草を食べて肥育した牛を、肉用で本格的に出荷することも検討中で、「一石二鳥」を狙う。
         【山陰中央新報 2011.11. 4朝刊 21面】“

”H−042.和歌山県農林水産総合技術センターは、アザミウマ類を引き寄せる光の波長域を突き止めた。波長は320ナノメートルの紫外線と525ナノメートルの緑色の光。同センターは領域の波長を出す発光ダイオード(LED)を使い、農薬散布に変わる防除方法の開発に乗りだした。 
          【日本農業新聞 2011.11. 8朝刊 14面】“

”H−049.農研機構九州沖縄農業研究センターは、11月10日に福岡県久留米市御井町で「植物工場」の開所式を行った。農林水産省の事業費で全国6カ所に建てられた実証実験拠点の一つで、九州では唯一。工場は、イチゴを栽培する2棟と育苗する1棟、モヤシやレタスなどを栽培する1棟の計4棟。床面積計3800平方メートル。 
           【西日本新聞 2011.11.11朝刊 15面】“

”H−051.国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、冠水したイネの光合成活性を現場で短時間に測定する技術の開発に成功した。イネの葉に存在する葉緑素であるクロロフィルの蛍光度を測定し、葉緑体の障害などを診断する。新技術は、本来、水中での使用ができない携帯型のクロロフィル蛍光測定器の測定部を特殊防水加工し、水中測定を可能にした。
           【化学工業日報 2011.11.15朝刊 11面】
           【日経産業新聞 2011.11.18朝刊  8面】

”H−055.和歌山県林業試験場は、地元栽培業者との共同研究で、ナメコの菌床に木炭を交ぜることで培養日数が4日前後短縮され、発生量が10%以上増えることを突き止めた。炭の材料にはヒノキを利用しており、製材時に出る端材などの有効利用にもつながる。
            【紀伊民報 2011.11.15朝刊  1面】“

”H−068.農研機構中央農業総合研究センターは、微生物科学研究所、京都動物検査センター、京都府農林水産技術センターと共同で、ピーマンの重要病害であるピーマンモザイク病の発病を抑える予防接種用の生ワクチンを開発した。ピーマンの病害を対象とするワクチン開発は世界初。防除剤の臭化メチルの代替資材になるよう、生物農薬として2012年内の農薬登録を目指す。 
          【日本農業新聞 2011.11.21朝刊  1面】






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