MICS NEWS Vol.12 Number 12
  
           2.食の安全
             

”K−056.東京大学は、稲の放射性セシウムは土壌からではなく、水田雑草や落ち葉などの有機物に付着していたものが、水に溶け出して移行したとみられるとの研究成果を発表した。稲への移行を減らすために、原発事故後に耕起していない田では、表面の有機物を取り除くことが有効とした。
           【日本農業新聞 2012. 2.19朝刊  3面】“


”L−001.農研機構中央農業総合研究センターなどは、放射性セシウムで汚染された水田でも、肥料のカリウムの投入量を増やせばコメ(玄米)へのセシウム移行を大幅に減らせるケースがあることを明らかにした。作物に吸収されやすい形の「交換性カリ」が土壌100グラムあたり25ミリグラム程度になるように肥料で調整すると十分な効果が得られることがわかった。
             【朝日新聞 2012. 2.25朝刊  7面】 
            【茨城新聞 2012. 2.25朝刊 21面】 
          【日本農業新聞 2012. 2.25朝刊  1面】  
           【岩手日報 2012. 2.25朝刊  6面】  
           【毎日新聞 2012. 2.27朝刊 30面】  
         【化学工業日報 2012. 2.27朝刊  4面】 


”L−007.埼玉県農林総合研究センター園芸研究所は、日本原子力研究開発機構、農研機構花き研究所と共同で、芳香シクラメンで新しく赤紫、白、サーモンピンクの色をした3系統を育成した。今回の3系統は、その3品種にイオンビーム(原子から剥ぎ取った原子核を加速器で加速したもの)を当て、できた変異体から選抜した。    【日本農業新聞 2012. 2.26朝刊  1面】“
”L−027.農業環境技術研究所、東京大学、日本原子力研究開発機構は、共同で、カドミウムをほとんど取り込まないコシヒカリを作出した。栽培実験では、玄米中のカドミウム濃度は同じ条件で育てた通常のコシヒカリの30分の1以下で、国の基準を大きく下回った。食味や収量は変わらず、この手法は他品種にも応用できる。
       【毎日新聞 2012. 3. 8朝刊 28面】 
          【日経産業新聞 2012. 3. 8朝刊 11面】
           【化学工業日報 2012. 3. 8朝刊  9面】 
          【日本農業新聞 2012. 3. 8朝刊 16面】 
          【日刊工業新聞 2012. 3. 8朝刊 26面】
             【茨城新聞 2012. 3. 9朝刊 26面】 


”L−037.東京大学は、水稲の放射性セシウム吸収の特徴を調べ、土壌からの吸収量よりも水からの吸収量の方がかなり多いことを確認した。気温が上昇すれば、山林でセシウムが付着した落ち葉などの分解が進み、同時にセシウムが水に溶け出すことが考えられるため、山水を直接、水田に入れないなどの対策が必要となる。
       【日本農業新聞 2012. 3. 9朝刊 14面】“

”L−064.新潟県農業総合研究所は、ジャガイモを雪室で貯蔵すると糖分が飛躍的に増えることを確認した。秋に収穫した後5カ月間の貯蔵で糖分量は8〜10倍に増加。雪室での糖分増加が大きい要因は、より氷温に近い低温が得られたためとみる。新潟県は、低コストで実用的な雪の活用法として、屋外の雪中に野菜を貯蔵する研究を本格化させる方針。 
          【日本農業新聞 2012. 3.18朝刊  1面】“





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