MICS NEWS Vol.14 Number 3
  
           2.食の安全
             

”B−057.北海道大学は太陽化学(株)と共同で、果物や野菜が腐りやすくなるエチレンガスを低温の状態でも分解できる触媒を開発した。冷蔵庫などでも使え、果物や野菜を長持ちさせられる。直径数ナノ(ナノは10億分の1)メートルの細い穴を持ち、主に触媒に使う「メソポーラスシリカ」の穴の中に白金の微粒子を入れると、非常に強い触媒になることを突き止めた。 
          【日経産業新聞 2013. 5.27朝刊  9面】 
          【化学工業日報 2013. 5.28朝刊  5面】“


”B−059.広島県立総合技術研究所農業技術センターは、簡易プールに浮かべた発泡スチロールの上で作物を育てる「浮き楽栽培」を開発した。深さ10センチ以上になるようにビニールパイプなどで枠を作り、ビニールシートをかぶせて水を張った簡易プールに、苗箱を発泡スチロール板に載せて浮かべる。重みで板が5ミリほど沈むことで、給水できる仕組み。 
          【日本農業新聞 2013. 5.29朝刊 16面】“


”C−019.広島県立総合技術研究所は、いけすの魚の生存率を最大9倍に高める技術を開発した。いけすの塩分を海水の約3分の1、約1%の低塩分海水にすることで、傷ついた魚の傷口からの水分流出を抑制。魚の飼育期間を延長し、自然治癒を可能にした。とれた魚を生かしたまま保管でき、市場に安定供給できる。 
        【日刊工業新聞 2013. 6. 7朝刊 28面】“


”C−042.武蔵大学は、大豆の放射能分析用の認証標準物質を開発した。放射能汚染のある大豆試料を高温で乾燥後に粉砕し、この中から選んだ12試料の放射性セシウム134などの放射能を測定したところ、12試料の均質性を確認した。この物質は日本分析化学会が6月17日に有料で配布を開始した。
           【日刊工業新聞 2013. 6.19朝刊 17面】


"C−043.農研機構食品総合研究所は、食肉にいる大腸菌の数を数分で推定で きるシステムを開発した。生肉の表面に光を当てて出てきた蛍光の情報を専用ソ フトで解析して菌数を推定する。菌を培養する方法に比べて簡便で、食肉加工工 場などの品質管理に使える。開発したシステムは、蛍光分光技術と、専用ソフト が入ったコンピューターを使う。
           【日経産業新聞 2013. 6.20朝刊 11面】 "


"C−044.水産総合研究センター中央水産研究所は、酸素充てん解凍技術を利 用した冷凍マグロの高品質化技術を開発した。加工場や店舗バックヤードなどで 冷凍マグロに酸素を封入し、冷凍状態でパッケージングする。包装には酸素非透 過性硬質フィルムを用いる。これにより酸化進行を防ぎ、肉の鮮やかな赤色が長 期間保たれる。
    【日刊工業新聞 2013. 6.20朝刊 13面】
         【日刊水産経済新聞 2013. 6.20朝刊  1面】 "






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