MICS NEWS Vol.14 Number 6

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

”F−007.広島県立総合技術研究所農業技術センターは、水耕栽培する青ネギの培養液の水素イオン指数(PH)を4〜4.5で管理すると、根腐病の発生が抑えられることを確認した。培養液の酸性を高めることで、病原であるピシウム菌の増殖を防ぐ。育苗期の間断たん水や定植パネルの加熱消毒も予防効果がある。
         【日本農業新聞 2013. 8.20朝刊 14面】“


”F−011.農業環境技術研究所は、地球温暖化で土壌からの二酸化炭素の発生がどれだけ加速するか、従来より高い精度で予測する方法を開発した。土壌中から比重の軽い有機物を分離し、その成分の割合を調べる。微生物が分解しやすい「O−アルキル炭素」と、分解しにくい「芳香族」「脂肪族」の割合を元に予測する。
        【日本農業新聞 2013. 8.27朝刊 20面】 
          【日刊工業新聞 2013. 8.27朝刊 17面】 
          【化学工業日報 2013. 8.29朝刊  4面】 


”F−021.三重県林業研究所は、屋内の空調施設でオオイチョウタケの人工栽培に成功した。オオイチョウタケは山間部の杉林に生える風味のよい大型キノコ。発生時期が9月下旬から10月上旬の1−2週間と短く、場所も限られているため、珍重されている。
        【伊勢新聞 2013. 8.30朝刊  2面】“


”F−022.東京農業大学と山口県農林総合技術センターは、山口県沖の日本海に浮かぶ見島(萩市)に生息する「見島牛」は日本の在来種であるとの研究結果をまとめた。ゲノム(全遺伝情報)を解読し、確認した。解読されたゲノム情報を利用すると、近親交配を避ける計画的な交配に役立つ。 
            【伊勢新聞 2013. 9. 2朝刊 14面】“


”F−029.国立沖縄工業高等専門学校は、水中放電で発生する衝撃波を利用し、低コスト、高品質の米粉を製造する装置を開発した。従来の製粉方法では、粉砕時に生じる摩擦熱で栄養成分が失われることがあったが、衝撃波により非加熱で製粉することでそれが防げる。 
            【琉球新報 2013. 9. 6朝刊  5面】“


”F−031.農研機構農村工学研究所と日本工営(株)は共同で、農業用水路トンネル内のひび割れなどを点検するロボットを開発した。水路に水を流した状態で、ひび割れや漏水などを無人で調べることができる。地震後の緊急点検などへの活用も可能。点検ロボットは直径45センチ、高さ53センチ、重さ35キロの円筒形。
      【日本経済新聞 2013. 9.11朝刊 35面】 
          【日経産業新聞 2013. 9.11朝刊  6面】 
          【日本農業新聞 2013. 9.11朝刊 14面】
           【化学工業日報 2013. 9.17朝刊  4面】  


”F−035.山口県農林総合技術センターは、イチゴの土耕栽培で株元(クラウン部)を局所加温するだけで、ハウス内温度を8度に管理する慣行の高設栽培並みの収量が確保できることを実証した。温風暖房機を使わず燃油が不要で、暖房コストは慣行栽培の5割に抑えられた。 
          【日本農業新聞 2013. 9.11朝刊 14面】“


”F−037.帯広畜産大学は、牛の流産の原因となる原虫「ネオスポラ」の感染を抑えるワクチンを世界で初めて開発した。ネオスポラの病原体の1成分を、マンノースという糖分や脂質でカプセル状に包み込んだ新しいタイプのワクチンを開発した。ワクチンが牛の体内の免疫細胞に吸収されることで、ネオスポラ原虫を制御する細胞(T細胞)が生まれる。
           【日本農業新聞 2013. 9.12朝刊 18面】“


”F−048.JFEエンジニアリング(株)は、工場や発電所から出る排ガスの二酸化炭素を活用し、効率的に野菜を生産できるシステムを開発した。工場の排熱も利用、収穫量を露地栽培の2倍以上に、通常のビニールハウスと比べても2割程度引き上げられる。これまでは未利用だった二酸化炭素や排熱を有効活用できる。 
        【日本経済新聞 2013. 9.19朝刊 13面】“


”G−003.農研機構はこのほど、茨城県つくば市の植物工場つくば実証拠点で、園芸施設での情報通信技術(ICT)を活用した「ユビキタス環境制御システム」(UECS)の研修会を開催した。UECSは、構内情報通信網(LAN)を利用して施設内の温度や明かりなどを連動して制御するシステム。 
          【日本農業新聞 2013. 9.20朝刊 14面】“


”G−006.岡山県農業研究所は、岡山県特産・黄ニラの発色不良を防ぐ手法を考案した。通常栽培で緑にならないよう株を覆う黒ビニールを一時的に外して、日光にさらす。さらに収穫直後に冷蔵保存することで黄色が長く保てる。黄ニラは岡山県産が全国生産量の約7割を占める。 
             【山陽新聞 2013. 9.22朝刊  5面】“


”G−012.鹿児島県農業開発総合センター畜産試験場は、畜産の飼料自給率の向上を目指し、「さつま地鶏」にトウモロコシの代替として飼料用米給与実験を行い、代替可能なことを実証した。配合飼料のうちトウモロコシを飼料用米で10〜30%代替したときの飼養成績は、飼料用米を配合していない対照区と同等の成績だった。
   【日本農業新聞 2013. 9.26朝刊 12面】“


”G−013.広島県立総合技術研究所農業技術センターは、ホウレンソウに堆肥と油かすだけ施用し、5年間の合計収量が10アール23トンと化学肥料での栽培より2割多いことを実証した。化学肥料の高騰を踏まえ、低コスト栽培ができるとみる。土壌改良資材として木炭を使えば、収量が一層増えることも確かめた。 
        【日本農業新聞 2013. 9.26朝刊 16面】“


”G−016.茨城県の農業総合センターは、需要期の盆や彼岸に合わせて出荷するために広まっている「露地電照栽培」で、一定の消灯期間を経て再び電照することで、花のボリュームを増やせることを確かめた。需要期に買い手が求める品質の小菊を出荷できるようになり、一層の有利販売につながるものと期待される。
         【日本農業新聞 2013. 9.27朝刊 12面】“


”G−018.京都大学と農研機構中央農業総合研究センターは共同で、9月27日に茨城県つくば市小田の農業生産法人(株)筑波農場で、ロボットコンバインの現地実証試験を行った。農作業ロボットで耕うん、代かき、田植えをした水田35アールで、稲刈りを試した。もみの運搬・排出を自動化して、収穫作業全般の無人化を探った。
       【日本農業新聞 2013. 9.28朝刊 14面】“


”G−022.島根県中山間地域研究センターは、航空写真に餌場となる放任果樹園や野菜くずがある畑、被害に遭った場所などの位置を入力した地理情報システム(GIS)を活用し、猿の被害を大きく減らした。2012年度の被害数は10件とピークの10年度より8割減。 
          【日本農業新聞 2013.10. 1朝刊 17面】“


”G−024.農研機構果樹研究所は、酵素処理で果実の皮をむく加工技術の普及に力を入れる。米国の技術を基にペクチナーゼなどの酵素液を果実に染み込ませて皮をむきやすくし、生果実の食感を持つむき身の製造を可能にした。カットフルーツの需要が拡大する中、農業法人の6次産業化の動きを後押しできるとみている。
        【日刊工業新聞 2013.10. 2朝刊 12面】“


”G−029.岩手大学は、植物の開花を促進する遺伝子などを組み込んだウイルスをリンゴの種に作用させ、通常なら5〜12年かかる果実ができるまでの期間を1年以内に短縮する技術を開発した。品種改良に必要な年月の大幅な短縮につながり、他の果実への応用も期待できる。果実の遺伝子を組み換えずに栽培期間を短縮できるのが特徴。
      【読売新聞 2013.10. 2夕刊 12面】“


”G−033.大阪大学は、微生物の細胞から必要な酵素だけを取りだして触媒に使い、試験管内でバイオ燃料を合成することに成功した。温泉などにすむ好熱性微生物が持つ酵素の遺伝子に注目し、遺伝子組み換え技術で大腸菌に組み込んで育て、50〜90度まで加熱、熱に強い好熱性微生物の酵素だけを取り出した。 
            【朝日新聞 2013.10. 3朝刊 21面】“


”G−048.科学技術振興機構(JST)の研究グループは、被子植物の種子成長を長時間にわたり安定して観察できる技術を開発した。マイクロデバイスを加工する「マイクロケージアレイ」テクノロジーにより、成長する種子の内部を電子顕微鏡で詳細に観察し、解析することが可能になる。
           【化学工業日報 2013.10. 9朝刊  5面】“


”G−051.北海道立総合研究機構栽培水産試験場は、人工ふ化させたシシャモの稚魚約1500匹を体長約8センチまで飼育することに成功した。大量飼育で生態を解明し漁獲減の原因解明に役立てたいとしている。川から海に移動するシシャモの生態に着目し、淡水でふ化させ、海水で飼育するタイミングを調べた。 
            【産経新聞 2013.10. 9夕刊 10面】
             【中日新聞 2013.10. 9夕刊 10面】 
            【東奥日報 2013.10. 9夕刊  3面】  
         【信濃毎日新聞 2013.10. 9夕刊  6面】 
            【毎日新聞 2013.10.10朝刊 24面】 
            【伊勢新聞 2013.10.10朝刊  5面】 
          【沖縄タイムス 2013.10.10朝刊  6面】“


”G−061.和歌山県水産試験場は、新たな養殖魚として注目される南方系マグロ類「スマ」(通称名ヤイトガツオ)の種苗生産技術の開発に取り組んでいる。今夏、協力機関の大学が用意した受精卵から稚魚をふ化させて海上のいけすで飼育する「沖出し」に成功した。 
            【紀伊民報 2013.10.12朝刊  1面】“







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