MICS NEWS Vol.14 Number 7


         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

“G-066.東京理科大学は、遺伝子組み換え技術を使わずに植物の成長過程を可視化することに成功した。また、成長過程を解析することで、細胞の増殖と伸長のスイッチとなる「境界細胞」を世界で初めて可視化した。境界細胞をコントロールすれば、花びらや果実の大きさを自由に操作できるとみている。  
         【日経産業新聞 2013.10.16朝刊  7面】“


“G-067.(株)夢創造は、温泉水を利用してサクラマスの陸上養殖を始める。温泉水の低い塩分濃度を、個体の効率的な成長に生かす方法を確立した。海上養殖に比べ出荷までの期間を3割ほど短縮できる。水産総合研究センターと協力し、温泉水の塩分濃度による成長度合いや、水温の管理方法などを実験して、実用化につなげた。
  【日経産業新聞 2013.10.16朝刊 17面】“


“G-069.北陸先端科学技術大学院大学は、DNAが2本鎖のまま高速で塩基配列の違いを解析する技術を開発した。有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)素子のカルバゾールなどを含む人工分子を混合して光を照射し、1秒で解析する。病気診断や食品品種鑑定の簡素化などにつながる。 
          【日刊工業新聞 2013.10.16朝刊 21面】“


“G-070.キリン(株)基盤技術研究所と東京大学は共同で、細胞内の温度を効率よく計測する技術を開発した。蛍光プローブを改良し、細胞への導入を簡易にし、酵母細胞内の正確な温度計測を実現させた。発酵食品の製造プロセスの管理や、医学分野での利用が考えられる。 
          【化学工業日報 2013.10.16朝刊  5面】“


“G-076.アキレス(株)は島根大学や石川県立大学などと共同で、農業用水路トンネルの機能を回復させる「FRT工法」を開発した。新工法は、側壁のクラックや底盤の摩耗などの損傷を現場発泡硬質ウレタンフォームにより修復するもの。低下した機能を回復させる改修を可能としたのが特徴。
           【化学工業日報 2013.10.18朝刊  2面】“


“G-079.農研機構東北農業研究センターは、アスパラガスの伏せ込み栽培で生じる廃棄株を適切に管理すれば、再利用できることを確かめた。栽培後の根株を約1カ月間、慣行の栽培法で使用する加温用の電熱線が配された長さ1.8メートルの栽培槽を用い、温度条件と水分条件を変えながら管理した。再利用した株では慣行の株よりも収量が多かった。
           【日本農業新聞 2013.10.18朝刊 16面】“


“G-082.広島県立総合技術研究所食品工業技術センターは、レモンの搾りかすから血糖値の上昇を抑える成分「LP−2」を製造する技術を確立した。レモンの皮に含まれる成分「エリオシトリン」から、独自技術で酵素を働かせて「LP−2」を作る。新たなトクホ商品の誕生につながることが期待される。 
           【日本農業新聞 2013.10.20朝刊  1面】“


“G-085.岐阜県森林研究所は、エリンギやブナシメジの菌床栽培で、酵素のアミラーゼを培地に混ぜると収量が2〜4割増えることを確認した。培地資材に水を加え撹拌する行程で酵素を加えるだけ。酵素を加えた場合の収量は、エリンギでは40日培養で25〜36%増加。ブナシメジでは90日培養で17、18%増えた。
    【日本農業新聞 2013.10.22朝刊 16面】“


“G-086.農研機構食品総合研究所は、粘り気の少ない高アミロース米を原料に、新規のゲル素材の製造法を開発した。温度や撹拌速度を操作すると、軟らかいゼリータイプから高弾性のゴム状までさまざまな物性を持つ素材が調整できる。製粉プロセスを経ることなく、コメ粒のまま水を加えて炊飯・糊化させる「ダイレクト糊化」により素材原料を調整するシンプルな方法。 
          【化学工業日報 2013.10.23朝刊 10面】
           【日本農業新聞 2013.10.23朝刊 13面】 
          【山梨日日新聞 2013.10.23朝刊  7面】 
           【北日本新聞 2013.10.23朝刊  4面】 
           【西日本新聞 2013.10.23朝刊 12面】 
           【秋田魁新報 2013.10.23朝刊  5面】
             【読売新聞 2013.10.28朝刊 33面】 
          【農業共済新聞 2013.10.30   11面】 


“H-001.農研機構食品総合研究所は、酵素技術を駆使し、稲わらやでん粉を含む繊維質の多い原料などから、高濃度糖液を製造するバイオ前処理プロセス「CaCCOプロセス」を開発した。食品工場から排出される残さなど地域の原料事情に適した糖液製造への応用が見込まれる。新技術は、環境負荷低減につながるとしている。
   【化学工業日報 2013.10.28朝刊  9面】    


“H-005.大分県農林水産研究指導センターは、牛白血病を発症しにくい遺伝子を持ち、子牛にも同じ性質の遺伝子を引き継げる黒毛和種の候補種雄牛の育成に成功した。発症すれば死に至る牛白血病を、遺伝子レベルで防ごうとする国内初の取り組みで、理化学研究所の研究成果を応用した。
           【日本農業新聞 2013.10.30朝刊 16面】“


“H-022.山形県農業総合研究センターは、「水ひき」ででんぷんの損傷の少ない米粉を作る製法を開発した。小型の豆すり機を転用することで導入・製造コストが抑えられ、小規模な菓子店や飲食店も自家製米粉商品に取り組みやすくなる。山形県内で主流の気流粉砕式機械で製造した乾燥した米粉よりも細かく、でんぷん損傷が少ない高品質の米粉が作れる。 
            【山形新聞 2013.11. 5朝刊  1面】“


“H-023.新潟県農業総合研究所作物研究センターは、ほ場の地下水位の簡易測定法を考案した。ほ場に掘った深さ約1メートル、直径7センチほどの穴に水位測定用のパイプを差し込んで測る。市販の資材で設置でき、大豆などの湿害や干害対策の目安をつけるのに役立つとして普及を見込んでいる。 
          【日本農業新聞 2013.11. 6朝刊 14面】“


“H-024.宮崎県総合農業試験場は、冬春ピーマンの天敵防除で、紙コップと麻糸を使ったスワルスキーカブリダニの簡易な放飼法を考案した。もみ殻と黒砂糖を入れた紙コップ内でスワルスキーの増殖率を高め、麻糸を伝って移動させることで畝全体に防除効果を行き渡らせることができる。 
          【日本農業新聞 2013.11. 6朝刊 14面】“


“H-025.ヤマハ発動機(株)は農研機構北海道農業研究センター、神戸大学と共同で、果樹園作業用車両の無人走行技術を開発した。全方位カメラやレーザーセンサーを活用することで、全地球測位システム(GPS)を搭載せずに無人走行を実現するもの。作業安全に不可欠な障害物の回避についても十分対応できることを確認した。
   【化学工業日報 2013.11. 7朝刊  8面】“


“H-026.高知工業高等専門学校は、栗の皮むき機を開発した。ミキサーのような直径11センチ、高さ15センチの円筒形容器の中に栗200グラム(5、6個)を入れて20秒運転すると栗の鬼皮に傷が付き、その後は手作業でむくものの作業効率は4倍になる。鬼皮を完全に?離するのではなく、鬼皮だけを指で簡単に?離できる状態にする。
           【日本農業新聞 2013.11. 7朝刊 14面】“


“H-037.岡山県農林水産総合センター農業研究所は、冬春ナスのハウス栽培で収穫量を高める新手法を確立した。プロパンガスを燃料にした二酸化炭素発生装置で光合成に必要な二酸化炭素濃度を高めて成長を促す。新手法は夜間の重油ボイラー運転に加え、11〜4月に二酸化炭素発生装置をハウス内に置き、午前6時〜午後3時に稼働させる。
             【山陽新聞 2013.11.10朝刊  5面】“









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