MICS NEWS Vol.15 Number 3

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             

”B−002.農研機構中央農業総合研究センターは、種子中のモリブデン含有量が高い大豆を栽培すると、収量が最大で1割増えることを確認した。モリブデンは根粒菌の窒素固定に必要な成分で、米国やブラジルではモリブデンの成分でコーティングした大豆種子が使用されている。ただ、未解決な部分も多く、今後同センターで研究を進めていく予定。
【日本農業新聞 2014.4.29朝刊 14面】“


”B−006.愛知県農業総合試験場は、稲作の深水管理をしやすくするため、塩化ビニール製のパイプを組合わせて簡単に水位を調節できる排水口を開発。県内で普及している、コの字形のコンクリート排水升に開けてある円形の排水口にはめ込んで使用する。パイプの内側に差し込んだ一回り小さいパイプを上下にスライドさせて水位を決めるもので、同試験場は高温障害対策に加え、節水の効果も期待している。 
【日本農業新聞 2014.5.1朝刊 14面】“


”B−010.農研機構は、寄生蜂を利用して害虫アブラムシを防除する「バンカー法」の技術マニュアルを改訂。従来のマニュアルに加え、イチゴでの活用法等や、技術者向けには天敵素材として開発中の土着寄生蜂類の情報も追加した。バンカー法は施設内に天敵が増殖できる場所を設け継続的に発生させ、害虫を駆除する方法で、2005年に最初の技術マニュアルをまとめていたが、今回大幅に改訂した。 
【日本農業新聞 2014.5.6朝刊 14面】


”B−015.東京農工大学大学院は、農産物の「柔さ」(柔らかさ)で鮮度や熟度を把握する技術を世界で初めて開発。計測機器のセンサー部分で軽く触れるだけで、さまざまな農産物の生育時の熟度や流通段階での鮮度を数値を伴って把握ができるもので、14〜16日に都内で開催される「国際バイオテクノロジー展」で展示、発表をされる。
【日本農業新聞 2014.5.12朝刊 1面】“


”B−019.農研機構九州沖縄農業研究センターは、都内で開催された農業情報学会で、ハスモンヨトウなど、チョウ目害虫の飛来動向をレーダーで把握する研究を紹介した。約1,400メートル上空を移動するチョウ目害虫程度の物体の数や大きさ、移動方向・速度などを把握できるようになったと報告。将来は地上のフェロモントラップと併用し、虫の種類の特定や侵入実態の解明につなげる見通し。 
【日本農業新聞 2014.5.15朝刊 18面】“


”B−020.農業生物資源研究所は、母牛による毛繕いを再現した子牛用の毛繕い機「疑似グルーミング装置」を開発。ナイロン製のブラシが電動で回転、子牛が好きな時に体を押し付けて使用するもので、母親と分けて飼養する子牛をケアしてストレスを減らし、育成の改善につなげるという。
  【日本農業新聞 2014.5.15朝刊 18面】“


”B−027.五月の農村の伝統的風景である田植えがTPP交渉の影響で消える可 能性がある。TPP交渉が合意すれば安い外国産米が押し寄せる可能性が出る中、 「生産費が高いコメ作りからの脱却」を目指す動きが本格化。田植えに代わり、 生産コストが抑えられる直まきが広がりつつある。2004年に農研機構が開発した 「鉄コーティング米」の普及拡大、また収量や無人ヘリ等の課題等、農家の経営 努力の実態について。 
【東京新聞 2014.5.18朝刊 3面】“


”B−030.パナソニックは、植物のように二酸化炭素(CO2)と水、太陽光か ら必要な物質を作る人工光合成システムを低コストで実現する技術を開発。触媒 にレアメタルのインジウムが不要で、従来よいコストを抑えられる。農薬の原料 になるギ酸を作る実験に成功。2020年をめどに実証実験を計画している。温暖化 ガスのCO2を有効活用する人工光合成の普及につなげるという。 
【日本経済新聞 2014.5.20朝刊 14面】“


”C−003.水産総合研究センターは、長崎市の「まぐろ飼育研究施設」の屋内大型水槽で、クロマグロの産卵に成功したと発表。海面のいけすや水族館で産卵させた例はあるが、屋内研究施設では世界初。海のいけすで産卵させ、成魚に育てる技術は近畿大が既に開発しているが、水温や日照時間などを調整できる屋内施設なら、より安定して産卵が可能。大量養殖により高級魚が手頃な値段で消費者に届けられると期待されている。 
【日本経済新聞 2014.5.24朝刊 42面】
【毎日新聞 2014.5.24朝刊 24面】
【毎日新聞(大阪) 2014.5.24朝刊 24面】
【読売新聞 2014.5.24朝刊 32面】
【読売新聞(大阪) 2014.5.24朝刊 28面】
【朝日新聞(大阪) 2014.5.24朝刊 25面】
【産経新聞 2014.5.24朝刊 24面】
【産経新聞(大阪) 2014.5.24朝刊 28面】
【東京新聞 2014.5.24朝刊 26面】
【西日本新聞 2014.5.24朝刊 1面】
【中日新聞 2014.5.24朝刊 3面】
【河北新報 2014.5.24朝刊 4面】
【沖縄タイムス 2014.5.24朝刊 12面】
【神戸新聞 2014.5.24朝刊 1面】
【静岡新聞 2014.5.24朝刊 25面】
【新潟日報 2014.5.24朝刊 31面】
【信濃毎日新聞 2014.5.24朝刊 34面】
【長崎新聞 2014.5.24朝刊 1面】
【熊本日日新聞 2014.5.24朝刊 6面】
【南日本新聞 2014.5.24朝刊 9面】
【山口新聞 2014.5.24朝刊 6面】     
【山陰中央新報 2014.5.24朝刊 25面】 
【岐阜新聞 2014.5.24朝刊 26面】
【北日本新聞 2014.5.24朝刊 7面】
【福井新聞 2014.5.24朝刊 26面】
【富山新聞 2014.5.24朝刊 35面】
【東奥日報 2014.5.24朝刊 25面】
【日刊水産経済新聞 2014.5.26朝刊 1面】
【日刊工業新聞 2014.5.26朝刊 19面】
【茨城新聞 2014.5.24朝刊 22面】“


”C−006.広島大学大学院は、多くの生物が利用できない亜リン酸をリン源とすることにより、目的とする植物や微生物だけを選択的に栽培・培養する技術を開発。遺伝子組み換え技術を用い、亜リン酸に変換する酵素を組み込むことで、植物や微生物の培養前に、熱処理コストや除草剤の使用量などを削減することができる。           
 【日刊工業新聞 2014.5.27朝刊 23面】“


”C−010.農林水産省は、農林水産・食品分野の研究で民間企業のノウハウを積極的に活用。ITや医療、ロボット技術など企業が持つ技術を農林水産分野の生産や商品開発に生かして生産効率の向上や、消費者の需要に沿った新しい加工食品の開発につなげる目的。2014年度に約20件の研究開発に定額援助を行い、民間企業の研究開発を支援して農林水産業や食品産業の成長につなげる見通し。           
 【日刊工業新聞 2014.5.29朝刊 19面】“


”C−011.人工衛星で地球を観測する「リモートセンシング」の技術で、作物の生育状況をつかみ、収穫量からおいしさまで予測、これをもとに肥料や農薬の使い方を管理する「農業リモセン」の四半世紀にわたる研究実績がアジアの農業国に注目された。3月にインドネシアの大学などと共同で設立した国際研究拠点の副センター長に千葉大の本郷氏が就任。農業リモセンをインドネシアに広げ、地元の農業を強く元気にしたいと語る。            
  【読売新聞 2014.5.29朝刊 10面】“


”C−033.山口県農業総合技術センターは、トマトの灰色かび病の薬剤耐性菌を生産現場で簡単に調べられる方法を開発。専門機関に依頼しなくても、紙コップと綿棒、ダイコン、菌の培養に一般的に用いる市販のジャガイモブドウ糖寒天(PDA)を使い、7〜10日間で判定可能。費用は1検体当たり10円程度で、部会などでまとめれば、資材準備や薬剤処理の面でも効率的に検定できるという。
【日本農業新聞 2014.6.11朝刊 16面】“





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