MICS NEWS Vol.16 Number 2

         3.技術・装置等の開発 … 生産技術、分析、医療・医薬 etc.

             


”B−033.機能性食品の開発や販売を手掛ける「VSフィット」(和歌山県田辺市新万)は、生梅を過熱水蒸気処理することで、味や香りをそのままに冷凍保存することができ、有用成分も増える加工技術を開発。塩やアルコールを使用せず、梅が持つフルーツの味わいを生かし、和洋菓子や料理など幅広い利用が期待できるという。同社は「新たな市場を広げ、梅産業、地域活性化につなげたい」と話す。 
【紀伊民報 2015.5.14朝刊 1面】“


”C−001.塚本染色と金井レース加工、群馬県繊維工業試験場が、安全性が高い「法定色素」で生地を染色する技術を確立し、特許を出願した。むらなく染めるためにコラーゲンを使用しているのが特徴で、化学物質の安全性に対する消費者意識の高まりに応えるため、肌着などへの商品化を進めているという。
  【上毛新聞 2015.5.22朝刊 11面】“


”C−004.早稲田大学は、原油の成分に代えて植物成分からプラスチック原料のプロピレンなどを作る技術を開発。シェールガスの生産量が増え、原油成分から合成していたプロピレンが不足する問題が起きつつあるという。生産コストを下げる方法も研究し、将来の実用化を目指している。都内で開催される石油学会で27日発表。 
【日本経済新聞 2015.5.25朝刊 13面】“


”C−014.石川県工業試験場と明和工業鰍ネどは、清酒の味や香りを損なわずに濃縮する装置を開発。アルコール濃度を高め、うまみや香りの増した酒づくりが可能。加工装置は、容器に入れた清酒をゆっくりかき混ぜながら冷やし、清酒内の水分を凍結。その後、ろ過装置に通して水分だけを分離。アルコール濃度18.5%の清酒を濃縮し、37%まで濃度を高められる。果汁の濃縮もでき、糖度を高めた果実酒の製造も可能になる。
  【富山新聞 2015.5.27朝刊 4面】
【北国新聞 2015.5.27朝刊 4面】“


”C−017.茨城県園芸研究所と茨城県畜産センターは、家畜ふん堆肥から肥料成分を抽出する分析法を確立。家畜ふん堆肥は化学肥料に代わり、環境に配慮した肥料として利用が進むが、含まれる成分の把握が課題であった。成分分析が可能となり、種付けや植え付け前の肥料に使用し、収穫量の安定や肥料コスト低減に期待がかかる。一般農家向けに簡易分析法も開発し、生産現場への普及を広めていく考え。
  【茨城新聞 2015.5.29朝刊 8面】“


”C−019.関西大学は、廃棄する綿や古紙から石油代替燃料のバイオエタノールを効率よく作る技術を開発。特殊な酵母を使い、投入した原料のほぼ8割をエタノールにでき、従来技術に比べて生産効率が約2倍に高まるという。大阪大学は高い温度でも働く酵母を開発し、間伐材などを原料に使用できるようにした。いずれも高価な酵母の使用を大幅に減らせ、コスト低減につながるとし、企業や自治体などと組み、実用化を目指す。 
【日本経済新聞 2015.6.1朝刊 13面】“


”C−022.愛知県は、農作物の残留農薬を検査するキットを産学官で開発したと発表。今までは専用の機械で、専門家が数日かけて検査することが多かったが、新たなキットは農薬1種類あたり15分程度で結果がわかる。操作も簡単で従来よりコストも抑えられるという。今秋から実証実験をして、2016年度に製品化を目指す。
【日経産業新聞 2015.6.4朝刊 8面】“


”C−023.農研機構北海道農業研究センターは、寒冷の畑作地域で省力化技術を活用することにより、2015年度に生産コストの15%削減を目指すという。ポテトチップ用ジャガイモ、テンサイなど加工業務用野菜で収穫機を導入して作業効率向上を図るとともに、小麦や大豆などの種まき作業に衛星や無人ヘリコプターによるリモートセンシングなど、ITを活用する。精度向上で収穫量アップを目指している。 
【日刊工業新聞 2015.6.5朝刊 17面】“


”C−030.熊本大学の生命資源研究・支援センターは、実験用マウスで1匹のメスから100個以上の卵子を得ることに成功。排卵調節をするインヒビンの抗体と、排卵刺激のホルモンを組み合わせ、従来の過剰排卵誘発法の4、5倍の卵子を得たという。卵子採取で使うメスのマウスの数を抑制でき、研究の効率化にも役立つと期待されており、実験動物の販売を手掛ける企業が新規排卵誘発剤として7月に発売を予定している。 
【日刊工業新聞 2015.6.8朝刊 19面】“


”C−032.北海道大学は、微生物を利用し環境に優しいバイオプラスチックを高効率で生産できる手法を開発。野生型の細菌に比べ、細胞の形態に関わる遺伝子に変異を入れた大腸菌は1.4倍のバイオプラスチックの収量を得られるという。バイオ材料の生産技術の進展につながると期待されており、成果は米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。 
【日刊工業新聞 2015.6.10朝刊 17面】
【日経産業新聞 2015.6.12朝刊 10面】“


”C−040.長野県畜産試験場は、豚の肥育後期に飼料用米50%と豆腐かす8.5%の低たんぱく飼料を与えると肉の脂肪交雑(さし)やうま味に影響するオレイン酸の数値が向上することを実証。輸入トウモロコシを主原料とする市販の配合飼料に比べ、飼料コストを13%減らす試算結果も出たという。同試験場は肉質の向上に役立ち、低コストで飼料の自給率アップにもつながる技術として生産者に提案する方針。 
【日本農業新聞 2015.6.12朝刊 1面】








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