MICS NEWS Vol.5 Number 3  4.技術・装置等の開発 
             

B-050.日本全薬工業(郡山市)と京都工芸繊維大学は、ウイルス感染を15分で目視診断できる技術を開発。試薬と血液を反応させるもので現場で簡単に診断が可能になり、鳥インフルエンザなどに応用が期待される。  
(日本経済新聞2004. 5. 3 19面)

B-052.東京農業大学の研究チームは、雌の生殖細胞だけを使いマウスの子を誕生させることに世界で初めて成功した。雄なしで子孫をつくる「単為発生」技術で、哺乳類では不可能とされていた。単為発生マウスは、昨年2月に生まれ「かぐや」と名付けられた。  
(日本経済新聞2004. 5. 6夕  3面)

B-054.九州工業大学は、有機物を効率よく分解できる光触媒を開発。蛍光灯を当てた場合、時間当たりの分解量は従来の4〜5倍に向上。  
(日経産業新聞2004. 5. 7  7面)

B-058.神戸大学は、牛肉の霜降り度合いを生きたまま遺伝子から推定する手法を開発。  
(日本経済新聞2004. 5. 7 15面)

B-064.長崎大学は、イワシやアジなどを餌として与え、特定の方法で養殖したトラフグは無毒であることが、約4800匹を対象に行った大規模調査で確認された。  
(常陽新聞  2004. 5. 4  8面)  
(日刊工業新聞2004. 5.10 21面)

B-085.北海道立工業試験場は、ホルスタインをビデオで監視し、白黒模様の白い部分の動きから異常を察知できるシステムを開発。牛の震えなど1センチ以下の動きも監視可能で、BSEの発見にも応用できるとしている。  
(東京新聞  2004. 5.10夕10面)  
(日本経済新聞2004. 5.10夕14面)

B-089.産業技術総合研究所は10日、並列計算機「AISTスーパークラスタ」を開発、運用を開始。ナノテクノロジーやバイオの研究に活用する。  
(日経産業新聞2004. 5.11  9面)

B-091.産業技術総合研究所は、分子認識機能を光で制御できる高分子膜を開発。紫外線を照射すると鍵(ゲスト)分子が放出され、可視光でゲスト分子が再び膜の鍵穴(ホスト)に取り込まれることを確認。  
(日刊工業新聞2004. 5.11 21面)

B-094.栄研化学は(独)水産総合研究センター養殖研究所などと共同で、コイヘルペスウイルス病の迅速な診断手法の開発に着手。遺伝子増幅技術「LAMP法」を活用して、数時間で感染の有無を確認できる手法の開発を目指す。  
(日経産業新聞2004. 5.12  9面)  
(化学工業日報2004.5.12 11面)

B-109.慶応大学と国立病院機構東京医療センターは、高速回線を使って医師が内視鏡を遠隔操作して、執刀医を指導する共同手術に成功。離島などでの遠隔手術に応用が可能になる。  
(朝日新聞  2004. 5.13 38面)  
(毎日新聞  2004. 5.13  2面)

B-138.東京大学は、アミノ酸含有光学活性化合物の高効率な新合成法を開発。  
(化学工業日報2004. 5.17  8面)

B-143.富士通は、どんな細胞の中にも遺伝子やたんぱく質を自動導入できる装置を開発。1日あたり約10万個の細胞に導入でき、手作業に比べて百倍の効率。  
(日本経済新聞2004. 5.17 21面)

B-148.サタケ(東広島市)は東芝と共同で、コメの遺伝子鑑定が簡単にできる「米品種自動識別装置」を開発。現在3日程度かかっていた鑑定時間が1日に短縮でき、米の銘柄偽装表示の防止に役立つ。  
(産経新聞  2004. 5.18 11面)

B-154.AIバイオチップス(東京)は、血液中の成分が付着しない樹脂を使って、血液の高速分析などに使われる検出精度の高いバイオチップを開発。  
(日経産業新聞2004. 5.18 16面)

B-171.日本原子力研究所は、コメに含まれるカドミウム濃度を10分で測定する技術を開発。コメに放射線を当ててカドミウムから出るガンマ線を検出する。  
(日経産業新聞2004. 5.19  7面)

B-201.大阪大学は、長さ1センチのガラス針にレーザー光をあてて強い電子ビームをつくることに成功。医療などの装置の小型化に期待される。  
(朝日新聞  2004. 5.22  3面)

B-205.(独)物質・材料研究機構は、窒化ホウ素の結晶に電子線をあて、固体レーザーでは最も短い波長のレーザー光を出すことに成功。  
(産経新聞  2004.5.24 29面)

B-224.産業技術総合研究所と日立ハイテクノロジーズは、原子の一つひとつが何という元素かを電子線で識別できる元素分析装置を開発。  
(朝日新聞  2004. 5.25  3面)  
(日経産業新聞2004. 5.25  9面)  
(日刊工業新聞2004. 5.25 25面)  
(化学工業日報2004. 5.25  1面)

B-225.東京大学は、炭素結晶「カーボンナノチューブ」に金属原子を入れることに成功したと発表。  
(毎日新聞  2004. 5.25 26面)  
(日本経済新聞2004. 5.25 38面)

C-040.岩手県林業技術センターと岩泉まつたけ研究所は1日、マツタケ菌を培養したマツタケシートを木に巻き付ける新手法で、マツタケ菌をアカマツなどに植え付けることに成功。  
(毎日新聞  2004. 6. 2 26面)

C-041.日立製作所は、心臓の活動に伴う微弱な磁場を超電導体を使った特殊センサーで測定し、冠動脈の詰まりなどを検査できる小型の心磁計を開発。急性心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患の早期発見が可能になる。  
(産経新聞  2004. 6. 2 10面)

C-051.資生堂と花王は、化粧品の皮膚アレルギーに関する試験法で動物実験に代わる、培養したヒトの細胞を使い試験管内で行うインビトロ試験法を開発。  
(日刊工業新聞2004. 6. 3 25面)  
(化学工業日報2004. 6. 3  1面)  
(日本経済新聞2004. 6. 3 15面)

C-082.アミノアップ化学(札幌市)は、ポリフェノールが体内へ吸収されやすくする、低分子化技術を開発。吸収しやすくなることで、生活習慣病などへの効果が高まる。  
(日本経済新聞2004. 6. 8 15面)

C-108.アサヒビールは、ビールを濁らせる恐れのある乳酸菌を培養温度を上げることで、ビール内での生育に必要な遺伝子を失うことを発見。  
(日経産業新聞2004. 6.10 17面)

C-151.DNAチップ研究所は、ガンやリウマチなどを遺伝子レベルで診断できるDNAチップの開発に着手。大阪大学と千葉大学などと開発を進め、2年後の実用化を目指す。  
(日経産業新聞2004. 6.15 10面)

C-154.奈良先端科学技術大学は、船底や発電所など向けの防汚材を開発。抗菌活性と付着忌避物質を合わせもつ材料をミクロな網目内に組み込むことで、有効成分が溶出しない防汚材を開発、実証実験を進めている。  
(日刊水産経済新聞2004. 6.14 8面)

C-173.オーストリア・インスブルック大学などの研究グループは、微細な粒子の状態をそっくり別の場所に転送する「量子テレポーテーション」で、原子の状態を転送することに成功。  
(朝日新聞  2004. 6.17  3面)

C-188.北海道大学は、骨粗鬆症を抑制する効果が期待されるノルゾアンタミンの人工合成に成功。  
(朝日新聞  2004. 6.18 37面)  
(常陽新聞  2004. 6.18 10面)

C-193.横浜市立大学は鶏卵から数週間で、グラム単位の糖鎖を作る方法を開発。  
(日経産業新聞2004. 6.18  7面)

C-216.大阪大学は、たんぱく質溶液の攪拌による結晶化法を開発。静置法に代わる手法で、結晶の品質や成長速度が向上し、溶液の濃度勾配ができにくい。  
(日刊工業新聞2004. 6.22 25面)

C-219.栄研化学は21日、チップ上で15分程度で遺伝子を増幅・解析できる基礎技術を開発したと発表。迅速な遺伝子検査に対応できる技術で実用化を急ぐ。  
(日経産業新聞2004. 6.22 11面)

C-225.アサヒビールと東京大学の研究チームは、ダイオキシンの中でも最も毒性が強い四塩化ジベンゾダイオキシンを効率よく分解する細菌を汚泥の中から発見。今回発見されたのは、土壌中にいるスフィンゴモナス属の細菌の一種で、KA1株と名付けられた。  
(毎日新聞  2004. 6.23 29面)

C-228.大阪府立大学は、添加剤を使わなくてもふっくらした発芽玄米入りパンを焼き上げる技術を開発。添加剤の代わりに、ヘミセルラーゼとフィターゼと呼ばれる酵素を使うことで健康に良いパン製法として、企業から要望があれば技術移転する考え。  
(日経産業新聞2004. 6.23  1面)

C-243.北海道大学は、人工DNAを素材に直径がナノメートルサイズの極細導線を開発。細いDNAを心に使い微小な銀粒子を付着さて、導線にすることに成功。  
(日経産業新聞2004. 6.25  8面)

C-245.九州大学は、DNAの機能や構造をシリカゲルに写し取り化石化することに成功。半永久的に保存ができ、DNA検査や再生利用などに応用できる。  
(日刊工業新聞2004. 6.25  1面)

C-278.日清製粉は28日、農水産素材中に残留した動物用医薬品38種類の抗生物質や合成抗菌剤を一斉に分析できる検査法を開発し、6月1日から検査を開始したと発表。同社の製品「カップヌードル」に使用されている、乾燥エビ、牛肉、豚肉、鶏卵などの原材料、加工食品を対象に検査する。  
(日経産業新聞2004. 6.29 29面)





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