MICS NEWS Vol.12 Number 6  
         6.環境 
…  廃棄物処理・リサイクル etc. …
             

””E−071.米バージニア大学は、バイオ燃料の生産手法を比較した結果、高い生産効率で期待される藻類を使った燃料生産が、途中行程でエネルギーや水を相対的に多く消費することを明らかにした。生産効率の高さや環境負荷の低さなど、何を優先するかでバイオ燃料の選択肢が変わると見ている。
           【日経産業新聞 2011. 8.16朝刊  5面】“


”E−075.兵庫県立工業技術センターは、八紀産業(株)と共同で東京電力福島第一原発事故で放射性物質に汚染された土壌の除染実験に成功した。同社が開発した凝集分離剤「フロッグ」で吸着。90%以上の高い割合で除去できた。フロッグは、アオイ科の植物や海藻由来の化石など天然素材が主原料。
             【神戸新聞 2011. 8.19夕刊 10面】 
          【日本農業新聞 2011. 8.22朝刊 11面】“


”E−082.京都大学は、水洗いとふるい分けを組み合わせることで、放射性セシウムを効率的に取り除く仕組みを開発した。住宅や公園の表土など粘土の少ない土で有効。土壌をざるの上でたわしでこすって水洗いすると、水にセシウムの約88%が移った。
    【朝日新聞 2011. 8.17朝刊  4面】“


”E−089.米ライス大学は、バイオ燃料の候補物質を合成する新しい手法を開発した。大腸菌の細胞内で、有機化合物を分解する代謝サイクルを逆方向に進行させ、バイオ燃料に使える脂肪酸などの有機化合物にする。
           【日経産業新聞 2011. 8.22朝刊 11面】“


”F−013.東北大学は、オゾンなどを使う従来技術では分解できなかった水中の有機物質を十数分で分解できる汚水処理技術を開発した。開発したのは酸素や水酸基のラジカルを使って汚水を浄化する技術。水中で微細な気泡に放電し、エネルギー状態の高いラジカルと呼ぶ物質を作る。水に溶けた物質がラジカルに接して分解する。
    【日経産業新聞 2011. 8. 9朝刊 10面】“


”F−017.宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、地球規模での土壌中の水の分布や海水の温度変化、降水量などを調べる水循環変動観測衛星「GCOM−W」の概要を発表した。観測データから、気候の変動や干ばつなどの状況も分かる。得られたデータは農業や水資源管理などに役立ててもらうため、世界中に提供していく。
         【毎日新聞 2011. 8.24朝刊  4面】“


”F−019.山梨缶詰(株)と静岡県工業技術研究所は、ミカンの缶詰などに入っているシロップで発電する技術を開発した。輸入品の缶詰を詰め替える際に大量に出る廃シロップを発酵させ、発生したメタンガスを燃料にタービンを回して発電する仕組み。
    【朝日新聞 2011. 8.29夕刊 10面】“


”F−022.(株)伊藤園は、アートファクトリー玄(株)と共同で茶殻入り容器回収ボックスを開発した。茶飲料の製造で出る残さをリサイクルし、廃棄に伴って排出していた二酸化炭素の削減や、ボックス内部の悪臭防止につなげる。ポリプロピレンやポリエチレンなどの樹脂に、伊藤園の飲料工場から出た茶殻を配合した。 
     【日経産業新聞 2011. 8.29朝刊  2面】“


”F−027.森林総合研究所は、東京電力福島第1原発事故で緊急時避難準備区域に指定された福島県川内村で国内初の森林放射能汚染実態調査を実施した。調査ではスギの葉や幹、森林土壌などの試料を採取。同研究所は福島県内3カ所の調査地点を設定しており、川内村は比較的高濃度の放射性物質が降り注いだ地点。
           【福島民友 2011. 9. 1朝刊  2面】“


”F−033.ケミカルグラウト(株)、日本基礎技術(株)など9社は、油で汚染した土壌について、微生物をその場で混入して浄化する手法を開発した。外部の処理施設に土壌を運んで加熱処理する一般的な手法に比べ、コストを約3割低減できる。微生物が浄化後に死滅し、土中の生態系に悪影響を与えないことも確認した。
       【日経産業新聞 2011. 8.31朝刊  1面】“


”F−046.スイスのジュネーブ大学は、大気中に強いレーザービームを照射すると水滴が形成されるとする研究成果をまとめた。現在の人工降雨技術は、大気中に微小な粒子を散布して水滴を成長させる方法が知られる。レーザー照射は粒子の散布に比べて手間とコストを減らせる可能性がある。 
          【日経産業新聞 2011. 9. 5朝刊 11面】“


”F−049.東京農業大学は、東日本大震災で津波に襲われた福島県相馬市のイチゴを作っていたハウスで、除塩のため緑肥のソルゴーをすき込んだ。土壌表層の塩類集積濃度はイチゴが作れるまでに下がったが、深層部分の塩類集積濃度はいまだに高い。ソルゴーの作付けとすき込みで土壌の団粒化を促し、深層部の塩分を下げる効果を確かめる。
           【日本農業新聞 2011. 9. 7朝刊 14面】“


”F−058.東北大学は、東京電力福島第1原発事故で放出された土壌について、土壌中の粘土にセシウムを吸着させて除去する方法を開発した。汚染土壌対策として表土を取り除く方法が効果的とされているが、今回の方法を使うと放射性廃棄物の量を減らせる。
           【毎日新聞 2011. 9. 7夕刊  6面】“


”F−064.農業環境技術研究所は、10月7日に東京・新宿明治安田生命ホールで第34回農業環境シンポジウムを開催する。テーマは、「放射性物質による土壌汚染−現状と対策−」。原発事故に起因する農耕地土壌の放射能汚染実態について紹介する。
       【化学工業日報 2011. 9.14朝刊  3面】“


”F−069.森林総合研究所は、世界自然遺産に登録された小笠原諸島の西島で、外来種のクマネズミを駆除したところ、小笠原固有のハシナガウグイスが島内に定着したのを確認した。ハシナガウグイスはかつて小笠原全域にいたが、西島ではクマネズミがすみ着いて姿を消したと考えられ、クマネズミの駆除が小笠原の野鳥保護に有効なことが裏付けられた。
             【毎日新聞 2011. 9.16朝刊 28面】
             【朝日新聞 2011. 9.17夕刊 12面】  


”F−077.森林総合研究所は、東京電力福島第一原発事故による山林汚染の実態調査を進めている。樹木のどの部分にどれくらい放射性セシウムなどがたまっているかを調べ、樹木の周辺土壌も分析。調査結果は10月にも公表される予定で、除染方法確立の一助になりそうだ。
             【岩手日報 2011. 9.16朝刊  5面】
     【フジサンケイビジネスアイ 2011. 9.19朝刊 11面】“






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