MICS NEWS Vol.12 Number 9
          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             

”H−076.名古屋大学高等研究院と基礎生物学研究所は、植物の成長ホルモンであるジベレリンが出現する過程を解明した。シダ植物やコケ植物などの生殖過程を調べた結果、シダ植物の誕生に伴って出現したことを突き止めた。植物の成長や生殖を制御する技術への応用が期待される。         
    【日刊工業新聞 2011.11.23朝刊 13面】“

”I−020.水産総合研究センターと(株)日立ソリューションズ、日本ソフトウェアマネジメント(株)は、共同で養殖ノリのゲノム(全遺伝情報)を解析し、高い水温に耐える遺伝子を特定した。将来の地球温暖化で海水温が上昇しても、収量が減ったり漁期が遅れたりしない新種のノリへの品種改良につながる。         
    【日経産業新聞 2011.11.30朝刊  7面】“

”I−023.JT生命誌研究館や大阪大学、九州大学は、アゲハチョウが前足にある小さな毛状の器官で植物の「味」を見分け、幼虫が食べるミカン科の植物にだけ産卵する仕組みを突き止めた。幼虫が食べる特定の植物に産卵しないと子孫を残せない。食べ物の変化によって昆虫が多様に進化したことの理解につながる。         
    【産経新聞 2011.12. 1朝刊 22面】“

”I−026.東京大学は、ヒト由来の細胞を使い、遺伝情報であるDNAの塩基配列を変えずに、遺伝子の働きを調節するエピゲノムの新しい仕組みを解明した。DNAが折り畳まれた構造を持つ染色体内で、DNAが巻き付いているヒストンというタンパク質に糖分子が結合し、特定の遺伝子の働きを抑えることを明らかにした。   
    【日刊工業新聞 2011.12. 2朝刊 19面】“

”I−030.サハ共和国ヤクーツクのマンモス博物館は、ロシア東シベリアのサハ共和国の永久凍土で今年8月、マンモスの大腿骨を見つけ、内部に保存状態の良い骨髄を確認した。同博物館は、来年に近畿大学との共同研究に本格的に着手し、クローン技術の一種の「体細胞核移植法」などを活用して、マンモスの復活を目指す意向。    
    【東京新聞 2011.12. 3夕刊  1面】         
    【日本経済新聞 2011.12. 3夕刊  8面】       
    【産経新聞(大阪) 2011.12. 3夕刊  2面】          
    【西日本新聞 2011.12. 3夕刊  1面】           
    【産経新聞 2011.12. 4朝刊  2面】“

”I−040.農研機構作物研究所、農業生物資源研究所など6研究機関は、コムギの種子休眠性の制御に関与する遺伝子「MFT」を発見し、DNAマーカーとして利用できるように開発した。気温に依存した発現量の変動する遺伝子を探索し、候補遺伝子を絞り込んで見つけた。コムギ種子の休眠性の制御は、良質なコムギを収穫するうえで重要な機能。         
    【化学工業日報 2011.12. 8朝刊 10面】         **12月6日プレスリリース**“
”I−043.大阪大学は、理化学研究所、(株)常磐植物化学研究所と共同で、中国などの乾燥地帯に自生する希少植物(レアプラント)の「甘草(かんぞう)」が、植物体内で医薬成分を作る仕組みの一端を解明した。茎から抽出されるグリチルリチンという薬理成分を生み出す酵素の遺伝子を発見。甘草は漢方薬などに使われる植物。
     【日刊工業新聞 2011.12. 2朝刊 19面】           
    【科学新聞 2011.12. 9朝刊  9面】“

”I−048.東京大学は、タンパク質でできた分子モーターが、化学エネルギーを回転運動に変換する仕組みを解明した。エネルギーの生成過程で大きな力が発生し、回転の方向と角度に応じてエネルギーの基となる物質の合成と分解を制御する。人工物に応用できれば、高効率なエネルギー変換機構の開発につながる可能性がある。   
    【日刊工業新聞 2011.12. 7朝刊 25面】“

”I−049.森林総合研究所九州支所は、熊本県山都町の内大臣峡で国の特別天然記念物ニホンカモシカの動画撮影に成功した。九州のニホンカモシカは絶滅が心配されており、県内で野生の動画が撮影されたのは初めて。県のレッドデータブックでは、近い将来に野生での絶滅の可能性が高い「絶滅危惧IB類」に分類されている。   
    【熊本日日新聞 2011.12. 8朝刊 28面】“

”I−051.東京大学大気海洋研究所は、日本古来の「在来型」のDNA配列を持つコイの割合が琵琶湖の深い水域では8割以上にのぼり、国内で突出して高いことを明らかにした。国内のコイは日本古来の「在来型」、ユーラシア大陸由来の「導入型」の系統に大きく分かれる。琵琶湖で割合が高い要因には、水深の深い領域が広いことが考えられる。           
    【京都新聞 2011.12.10朝刊  1面】“

”I−064.マウスのすべての遺伝子の働きを、世界の研究機関が統一した手法で調べ、遺伝子機能の「百科事典」を作る国際ブロジェクトが始まった。日本からは理化学研究所バイオリソースセンターが参加。プロジェクトは「国際マウス表現型解析コンソーシアム」。米国・欧州などの9カ国18研究機関が参加し、今年9月末に本格的な活動を始めた。           
    【毎日新聞 2011.12.14夕刊  8面】“








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