MICS NEWS Vol.13 Number 3
          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             


”B−070.農研機構畜産草地研究所は、北海道立総合研究機構、共立製薬(株)と共同で、牛の体内で生成される天然物質「オキソアラキドン酸」に、分娩(ぶんべん)後の胎盤を?離、排出させる働きがあることを世界で初めて発見した。同物質を投与すれば分娩後のスムーズな胎盤の排出が期待できる。オキソアラキドン酸は、必須脂肪酸のアラキドン酸の代謝物質。
           【日本農業新聞 2012. 5.25朝刊 16面】
           【日経産業新聞 2012. 5.25朝刊 10面】    


”B−071.森林総合研究所は、木材からのアセトアルデヒド放散の要因として、エタノールが関与していることを明らかにした。木材にエタノールが接触した場合、アセトアルデヒドが発生するが、この現象がヒトと同様、アルコール脱水酵素(ADH)の働きによることを解明した。アセトアルデヒドは室内の空気中で検出されることがあり、いわゆるシックハウスの原因物質の1つとされる。
           【化学工業日報 2012. 5.28朝刊  4面】 


”B−077.島根県農業技術センターは、柿の葉を落葉させる病気から、従来知られていたものより早く発病する新種の病原菌を発見した。9月から発病が始まる円星落葉病や角斑落葉病より早く発生する黒斑点症状を確認した。今までのカキ落葉病と異なる灰白色の菌叢(きんそう)となる糸状菌を分離。新種の菌であることが分かった。
      【日本農業新聞 2012. 5.25朝刊 16面】“


”C−001.農業生物資源研究所は、カイコの卵と眼の色素合成に必要な遺伝子を発見した。「Bm−re」と呼ばれる遺伝子で、色素産物の合成に直接関わる遺伝子がわかったのは世界で初めて。有用たんぱく質を作り出す遺伝子組み換え体(GM)カイコを、卵の色で判別するマーカー開発に利用できる成果となる。 
          【日経産業新聞 2012. 5.30朝刊  6面】 
          【化学工業日報 2012. 5.31朝刊  5面】 


”C−009.産業技術総合研究所は、北海道大学、理化学研究所、カナダのクイーンず大学と共同で、キノコが作り出す不凍たんぱく質の立体構造を見つけ、氷の結晶に吸着するメカニズムを解明した。同不凍たんぱく質は、北海道の石狩平野で発見されたイシカリガマノホタケが産生するTisと呼ばれるたんぱく質。
         【化学工業日報 2012. 5.29朝刊  1面】“


”C−015.かずさDNA研究所は、世界14カ国の研究機関と共同で、トマトのゲノム(全遺伝情報)を世界で初めて解読した。約9億塩基対で構成され、約3万5000個の遺伝子があった。育種や遺伝子組み換え技術を活用すれば、病気や害虫に強く生産性の高いトマトができ、ポリフェノールやカロテンなど健康効果が期待される成分をより多く含む品種の開発なども期待できる。
           【日本経済新聞 2012. 5.31朝刊 38面】
             【読売新聞 2012. 5.31朝刊 33面】 
          【日本農業新聞 2012. 5.31朝刊  1面】
           【化学工業日報 2012. 5.31朝刊 11面】 
          【日刊工業新聞 2012. 5.31朝刊 14面】 
            【千葉日報 2012. 5.31朝刊  1面】  
           【東京新聞 2012. 5.31夕刊  8面】“


”C−031.農業生物資源研究所と中国科学院、北海道大学、佐賀大学、(財)かずさDNA研究所は、共同で、大豆の開花に関わる遺伝子を発見した。日の長さの変化を感知して開花を制御する働きを持っていた。九州でしか育たない大豆を北海道でも育つ品種に改良する際などに役立つ成果。 
          【日経産業新聞 2012. 6. 7朝刊 11面】 
          【化学工業日報 2012. 6. 7朝刊  5面】 


”C−043.動物衛生研究所、(株)免疫生物研究所、和光純薬工業(株)は、共同で、抗菌物質を含む絹糸を作るカイコを開発した。リゾチームと呼ぶ抗菌たんぱく質で、絹糸が汗や水分に触れると溶け出す。抗生物質が働かなくなった病原菌に効く。ブタのリゾチーム遺伝子を卵に入れ、遺伝子組み換えカイコを作った。
         【日本経済新聞 2012. 6.12朝刊 14面】“

”C−044.奈良先端科学技術大学院大学は、生物の進化の過程で遺伝子の機能を「オフ」にするDNA配列(オフスイッチ)が重要な役割を果たしていることを見出した。ナメクジウオの腎臓や目の遺伝子を調べて発見した。 
          【日刊工業新聞 2012. 6.12朝刊 23面】“


”C−047.農業生物資源研究所は、プライムテック(株)、理化学研究所と共同で、免疫機能が喪失した免疫不全ブタの開発に世界で初めて成功した。この成果を生かし、交配による複合型免疫不全ブタを作出して、ヒト由来細胞を移植させた「ヒト化ブタ」の開発を目指す。開発したブタは、遺伝子組み換えと体細胞クローンの2つの技術を組み合わせ作出した。
             【毎日新聞 2012. 6.14朝刊 24面】
             【朝日新聞 2012. 6.14朝刊 37面】
           【日本経済新聞 2012. 6.14朝刊 38面】
           【日経産業新聞 2012. 6.14朝刊 11面】
             【茨城新聞 2012. 6.14朝刊 21面】 
          【日本農業新聞 2012. 6.14朝刊 13面】 
          【化学工業日報 2012. 6.14朝刊  5面】 
            【読売新聞 2012. 6.14夕刊 12面】 
         【時事ドットコム 2012. 6.14配信    】 
   【47NEWS(よんななニュース) 2012. 6.14配信    】
          【NHKニュース 2012. 6.14配信    】 
       【msn産経ニュース 2012. 6.14配信    】 


”C−051.北海道大学は、ホクレン農業協同組合連合会、産業技術総合研究所、米ノースウェスタン大学と共同で、植物の新たなウイルス迎撃機構を発見した。この迎撃機構を人為的に強化すれば、複数のウイルスに対する作物の抵抗性を同時に発揮できる可能性がある。 
          【化学工業日報 2012. 6.15朝刊  5面】“





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