MICS NEWS Vol.13 Number 7

          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             


”G−002.鹿児島中央高校の生徒が見つけたガが「ナガウンモンクチバ」という新種であると日本蛾類学会に認められた。同学会が交尾器を分析して新種と判明。羽を広げた長さは約47ミリで、近似種のなかでは羽が横に長いのが特徴。標本は農業環境技術研究所に保管されている。
            【南日本新聞 2012. 9.26朝刊 27面】“


”G−004.信州大学は、長野県野菜花き試験場と共同で、ハクサイの根こぶ病の抵抗性遺伝子「CRa」の位置を特定し、DNAの配列を明らかにした。従来の育種では遺伝子の正確な場所がわからず、間接的に近くの配列をマーカー(目的)として選抜してきた。今後は遺伝子そのものを目印に選抜でき、育種の効率が大幅に上がる。
   【日本農業新聞 2012. 9.28朝刊 16面】“


”G−010.農研機構北海道農業研究センターは、北海道大学の協力を得て、田植え後の初期に低温でも茎の数が従来品種の約2倍に増えるイネを開発した。北海道の低温に適応した品種と熱帯の野生種を交配した。開発したイネは間隔を広くとり空間に余裕を持たせると茎を増やし続ける性質を持っている。
           【日経産業新聞 2012.10. 2朝刊 10面】“


”G−013.中国科学院海洋研究所や英オックスフォード大学などの国際研究チームは、二枚貝のマガキの全遺伝情報(ゲノム)を解読し、干潮時の乾燥や高温などに耐える性質に関連した遺伝子群を多数発見した。養殖の安定性と品質を高める技術の向上に役立つと期待される。 
          【日経産業新聞 2012.10. 3朝刊  7面】“


”G−017.名古屋大学と理化学研究所は、共同で、花芽の形成や低温ストレス応答などの植物の生理現象が起こる仕組みを解明した。1日のうち特定の時刻に合成される「PRR」と呼ぶたんぱく質群がDNAのどの領域の遺伝子発現に関係するのかを調べた。その結果、少なくとも60種類の遺伝子がPRRによって制御されていることを見つけた。 
           【日刊工業新聞 2012.10. 2朝刊 26面】“


”G−051.岡山大学と農業生物資源研究所、米国、ドイツなどの国際チームはオオムギのゲノム(全遺伝情報)を詳細に解読した。約51億個ある塩基対の98%にあたる49.8億個を解読し、オオムギの特徴を決定する遺伝子を2万6159個特定した。コムギを含めたムギ類で、病気に強く栽培しやすい品種の開発などに役立つ。
  【日経産業新聞 2012.10.18朝刊 11面】 
          【日本農業新聞 2012.10.18朝刊 18面】 
          【化学工業日報 2012.10.18朝刊  5面】  
           【山陽新聞 2012.10.18朝刊 28面】 
        【読売新聞(大阪) 2012.10.22朝刊 26面】 


”G−052.東北大学は、カビを使って新しい薬の候補物質を作る技術を開発した。カビが持っているものの働いていない「休眠遺伝子」を活用する。カビに薬剤を振りかけ、遺伝子の働きを変化させると、通常ではできない化合物を作れる。これまでにない薬効を持つ化合物を探索する技術として、製薬会社などに今後提案する。
     【日経産業新聞 2012.10.18朝刊 11面】“


”G−053.北海道大学は、難培養性微生物の培養に重要な新知見を得た。培養に一般的に使われる寒天培地は、ある種の微生物を培養することができない。この原因を突き止めた。寒天に含まれるフランカルポン酸が微生物によるコロニーの形成を抑制していることを確認した。 
          【化学工業日報 2012.10.18朝刊  5面】“






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