MICS NEWS Vol.13 Number 12

          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             

”L−020.広島大学と基礎生物学研究所は、陸上植物の世代交代を制御する遺伝子を特定した。コケで「KNOX2」という遺伝子の機能を抑えると、染色体の数を半分に減らす減数分裂が起きず、染色体数が通常の2倍ある精子や卵子ができた。花が咲く被子植物でも同じ仕組みがあれば、実を大きくできる可能性がある。
        【日経産業新聞 2013. 3. 5朝刊  8面】“


”L−021.農研機構果樹研究所は、果樹の難防除病害の白紋羽病対策で、農家が畑で利用できる簡便な土壌診断法と環境に優しい生物防除剤を開発した。土壌診断法は、同病菌を接種培養したつまようじを土壌に挿して行う。防除法の一つは、病気を起こす能力のない白紋羽病菌(非病原性菌)をチップに付着させた資材を株元に施すもの。
 【日本農業新聞 2013. 3. 6朝刊 16面】“


”L−024.理化学研究所や東京医科歯科大学などは、クローン技術を改良し、1匹から26世代598匹のクローンマウスをつくることに、成功した。同じ遺伝情報をもつ個体を永遠に複製できる可能性があり、絶滅危惧種の保全などへの応用が考えられる。トリコスタチンAという薬の使い方などを工夫、メスで26世代を達成した。
     【朝日新聞 2013. 3. 8朝刊 37面】 
            【毎日新聞 2013. 3. 8朝刊 30面】  
           【読売新聞 2013. 3. 8朝刊 37面】  
         【日本経済新聞 2013. 3. 8朝刊 42面】 
          【化学工業日報 2013. 3. 8朝刊  5面】 
          【日刊工業新聞 2013. 3. 8朝刊 20面】 
            【神戸新聞 2013. 3. 8朝刊 29面】  
         【山梨日日新聞 2013. 3. 8朝刊 30面】
             【東京新聞 2013. 3. 8夕刊  8面】“


”L−028.水産総合研究センターと三重県水産研究所、麻布大学は、共同で、アコヤガイの組織片を別のアコヤガイに移植し真珠を作る養殖の原理を遺伝子分析で解明した。組織片が移植先のアコヤガイの内部で生き続け、真珠袋に成長することを突き止めた。この結果、養殖真珠の特性は組織片を提供するアコヤガイの遺伝子の影響が大きいことが判明した。
             【中日新聞 2013. 3.12朝刊 29面】“


”L−033.水産総合研究センター、国立遺伝学研究所、九州大学は、共同で、国内で最も多く養殖されるノリ品種スサビノリの共生菌を取り除いた全ゲノム解読に世界で初めて成功した。他の藻類や植物と遺伝子を比較したところ、ノリだけに存在する遺伝子が多数発見され、この中にはビタミンB12依存のメチオニン合成酵素再生遺伝子などが見つかった。 
          【化学工業日報 2013. 3.14朝刊  5面】
           【日刊工業新聞 2013. 3.15朝刊 15面】 
        【日刊水産経済新聞 2013. 3.15朝刊  6面】“


”L−038.千葉大学は、東京工業大学、英プリストル大学と共同で、植物の体内時計が光合成のタイミングを制御するしくみを解明した。光合成を担う葉緑体に合図となるたんぱく質を送り、昼は光合成をして夜は働かないようにしていた。作物の生産性向上など農業への応用が期待できる。
           【日経産業新聞 2013. 3.15朝刊  9面】“


”L−045.自然科学研究機構基礎生物学研究所は、仏原子力庁の研究所と共同で、植物プランクトンの緑藻が強い日差しから身を守る仕組みを解明した。光合成の働きを巧妙に切り替え、光を熱にして逃がしたりしていた。この性質を逆手に取れば、光合成を盛んにしてバイオ燃料の生産を増やせると期待している。 
           【日経産業新聞 2013. 3.19朝刊 10面】“







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