MICS NEWS Vol.14 Number 8

          5.生体機能 … 機能の発見、製品開発 etc.
             

H−041.理化学研究所と千葉大学は共同で、植物の細胞の大きさを制御して葉を大きくしたり小さくしたりする実験に成功した。作物の増産やバイオマスエネルギー生産への応用が期待される。細胞内の物質を輸送する速度を人為的に変化させた。
      【日本経済新聞 2013.11.12朝刊 17面】 
          【日刊工業新聞 2013.11.12朝刊 19面】“


”H−051.京都大学は森林総合研究所と共同で、昆虫に花粉を効率よく運ばせるため、雄花と雌花で異なるにおいを出すよう進化した植物を発見した。動物ではクジャクやカブトムシのように雌雄の特徴が大きく違うことがよくあるが、植物では極めて珍しい。においが違うのはカンコノキやオオシマコバンノキなどコミカンソウ科に属する植物。 
            【朝日新聞 2013.11.14朝刊 19面】“


”H−052.京都工芸繊維大学と大阪大学微生物病研究所は共同で、強い毒素を持ち、食中毒などの原因となるボツリヌス菌発生に関与するたんぱく質、ヘマグルチニン(HA)結晶構造の複合体を3次元立体構造で解明することに成功した。HAを結晶化して大型放射光施設、スプリング8の結晶構造解析ビームラインで測定、立体画像化に成功した。
           【日刊工業新聞 2013.11.14朝刊 19面】“


”H−056.筑波大学、理化学研究所、カゴメ(株)は共同で、雌しべに雄しべを受粉しなくても実をつけるトマトを開発した。実が割れることもなく日持ちも良い。今後、商品として栽培されている品種と交配して3年後をメドに実用化する。薬品処理などで突然変異を起こした実験用のトマトを1万系統以上作り、その中から受粉しなくても実をつける10系統を見つけた。
           【日経産業新聞 2013.11.20朝刊  7面】  
           【茨城新聞 2013.11.20朝刊 23面】 
          【日本農業新聞 2013.11.20朝刊 18面】 
          【化学工業日報 2013.11.20朝刊  6面】“


”H−061.石川県立大学生物資源工学研究所は東京大学と共同で、植物の成長に重要な鉄分をイネ体内で制御する新規たんぱく質を見つけた。植物体に鉄が貯まりすぎて悪影響を及ぼすのを防ぐ役割があるとみられ、このたんぱく質生成を抑えたイネでは葉や種子に蓄積する鉄が2−4倍になった。 
          【日刊工業新聞 2013.11.22朝刊 21面】
           【化学工業日報 2013.11.25朝刊  7面】“


”H−062.東京大学分子細胞生物学研究所は、短い塩基配列を持つRNA(リボ核酸)である「マイクロ(mi)RNA」が、植物細胞でたんぱく質合成を制御する仕組みを解明した。miRNAはたんぱく質のもとになるメッセンジャーRNA(mRNA)の動きを止め、余分な部位を物理的に壊す働きを持つことが分かった。 
     【日刊工業新聞 2013.11.22朝刊 21面】“


”I−001.かずさDNA研究所などは、食用に栽培されているイチゴのゲノム(全遺伝情報)解読に成功した。色や味が良く、病害にも強い品種の開発に役立つとしている。食用栽培のイチゴはゲノムの構造が複雑で、平成23年に野生種のイチゴについては解読されたが、食用では進んでいなかった。 
            【産経新聞 2013.11.27朝刊 24面】 
          【日本農業新聞 2013.11.27朝刊 17面】
           【化学工業日報 2013.11.27朝刊 16面】  
           【千葉日報 2013.11.27朝刊  1面】 
          【日刊工業新聞 2013.11.28朝刊 25面】“


”I−004.東京大学は、特定の遺伝子の働きを制御する植物の微小分子「マイクロRNA(リボ核酸)」の働きを明らかにした。植物の細胞内でたんぱく質の合成を妨げていた。マイクロRNAの機能を人工的に調整できれば、成長の促進や花弁や葉の形状を自由に操作できる可能性がある。  
         【日経産業新聞 2013.11.28朝刊 13面】“


”I−005.京都大学は、ショウジョウバエの遺伝子発現プログラムをゲノム(全遺伝情報)解析し、神経細胞が持つ多様性の仕組みを解明した。神経細胞でシナプスや感覚に関与する樹状突起の形態は多く、生理機能の違いにも影響する。ヒトの神経系解明にもつなげたい考え。
           【日刊工業新聞 2013.11.28朝刊 25面】“


”I−008.国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、農研機構作物研究所、国際稲研究所(IRRI)、首都大学東京と共同で、インドネシアのイネ品種から見つけた遺伝子が、収穫量増加に役立つことを突き止めた。この遺伝子を持つ品種と熱帯で育つインディカ品種を交配し、収穫量を最大で4割近く増やすことができた。
   【日本経済新聞 2013.12. 3朝刊 14面】 
          【日本農業新聞 2013.12. 3朝刊 14面】 
          【日経産業新聞 2013.12. 4朝刊  6面】
           【化学工業日報 2013.12. 4朝刊  6面】 
          【日刊工業新聞 2013.12. 4朝刊 12面】  


”I−024.理化学研究所は、植物の成長などに関わるホルモンであるサイトカイニン(CK)の化学構造に関わる新たな知見を得た。同ホルモンには、側鎖構造に多様性があり、側鎖に修飾を行う酵素遺伝子を見つけるとともに、修飾されたCKには、葉や花茎など地上部の成長を促進させる作用があることがわかった。 
        【化学工業日報 2013.12.10朝刊  7面】“


”I−026.神奈川県自然環境保全センターは、花粉を飛ばさない無花粉ヒノキを全国で初めて発見した。雄花、雌花の両方が本来の役目を果たさず、種子ができないのが特徴。挿し木や接ぎ木で増やしていく。種苗法に基づく品種登録が完了する6〜7年後、まず年間数百本の苗木の出荷を目指す。 
          【日本経済新聞 2013.12.11朝刊 42面】 
            【読売新聞 2013.12.11朝刊 37面】“


”I−029.京都大学は広島大学と共同で、高活性型の人工組み換えヌクレアーゼ(分解酵素)「TALEN」を開発し、ゲノム(全遺伝情報)編集でカエルやラットの遺伝子改変に成功した。この技術を用いると、iPS細胞(万能細胞)などでも効率的な遺伝子改変が可能になる。 
          【日刊工業新聞 2013.12.11朝刊 20面】







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